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2021/08/27

日本消費経済新聞2339号(2021年8月25日発行)

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ジャパンライフ山口隆祥元会長、娘公判で証言
「全部私が考え実行」逮捕後初公の場に
「勧誘行為やってない」「加盟店が加盟店作った」
 磁気治療器の預託販売商法で甚大な消費者被害を出した 「ジャパンライフ」 事件で、 出資法違反の罪に問われている元社長、 山口ひろみ被告の2回目の公判 (朝香竜太裁判長) が8月 18 日行われ、 詐欺罪に問われている父親で元会長の山口隆祥被告が、 弁護人側の証人として、 逮捕後初めて公の場に姿を見せた。 「全部、 私が考えて私が実行した」 と証言した。 「(ひろみ被告は) 勧誘行為は一切やっていないと思う」 と述べ、 「加盟店が加盟店を作った」 「(催事の) 客は 100 人のうち5人くらい」 「31 のときにアメリカで (ネットワークビジネスを) 勉強してきた。 日本で広めた第一人者」 などの持論を展開した。(相川優子)

「ネットワークビジネス、米国で勉強」
「日本で広めた第一人者」持論を展開
 山口ひろみ被告は、 2017 年 11~12 月に元本保証と配当金支払いを約束し、 23 人から1億 1428 万円を違法に集めた出資法違反の罪に問われ、 1回目の公判では無罪を主張している。 
 手錠をしたまま法廷に入った山口隆祥被告は、 「耳が片っ方 (右) 全然、 聞こえない」 と訴え、 何度か聞き返す場面があったが、 その声は以前と変わらず大きかった。 
 ひろみ被告は、 1996 年4月に入社し、 2007 年6月に代表取締役に就任している。 「(ひろみ被告が) 入社を希望したのか」 という弁護人の質問に、 「アメリカのハイスクールのころから手伝いをしていた。 私が言ったら本人もやる気で入った」 と説明。 「入社して 10 年で社長にする約束で育てた。 ジャパンライフを 32 歳で私が作った。 12 年経ち、 ひろみが 35 歳。 ちょうどいいと思って社長にした。 後を継がす思いもあった」 と述べた。 
 財務部長を兼務させた理由は 「インターネットの係をやっていた」 と回答。 「(入出金や預金の管理、 融資、 決算などは) 全部私がやっていた」 「(ひろみ被告は) 印鑑や通帳は見たこともない」 と証言した。 新規融資交渉を指示されたという元社員の証言については 「無理。 仕事をやったこともないし銀行でも相手にされない。 私の顧問が常にやってくれていた」 と反論した。 
 ジャパンライフは、 磁気治療器の販売預託商法の実態は変えないまま、 特定商取引法の規制を逃れるため取引形態を、 マルチ商法 (ネットワークビジネスとも呼ばれる) から業務提供誘因販売、 リース債権譲渡販売と次々と変えてきた。 
 起訴状では、 破綻間際に販売されたリース債権の勧誘行為が、 元本を保証して不特定多数の人から預り金をしたという出資法違反に問われている。 
  「(ひろみ被告は) 勧誘行為をしたことになっているが」 との弁護人の問いに、 「勧誘行為は一切やっていないと思う。 役員が勧誘したりはしていない。 加盟店が加盟店を作った」 と山口隆祥被告。 2017 年 10 月、 11 月ころのひろみ被告の体調についても 「体調が悪く会社を辞めたいという話があった。 なぜかと聞くと、 マスコミがうるさくて神経が参っているという話があった」 とも述べた。 リース債権契約については、 2017 年 10 月中頃に山口隆祥被告自身が立案し、 11 月1日から販売を予定していたが、 書類が間に合わず実際の発売は 11 月中旬からになったなどとも説明した。 

「催事の目的、販売店への周知徹底」
「客は100人のうち5人くらい」
 検察官が 「ワンマン会社ということでいいか」 と確認したのに対し、 山口隆祥証人は 「そうです」 と回答。 「証人から指示をしていたのか」 「大きなことをメールしていたのか」 などの質問に 「細かいことは指示する必要がない」 「商品の良さを強調しているだけ」 などと回答。 催事と呼ばれる地方での催しの目的は 「販売店のための周知徹底」 で、 「客は 100 人のうち5人くらい」 「31 のときにアメリカで (ネットワークビジネスを) 勉強してきた。 日本に広めた第一人者。 ネットワークビジネスというのは、 加盟店が加盟店を勧誘する。 商品を供給していただけ」 などと語った。 
 ひろみ被告が催事で講師を務めたときの内容については、 「聞いたことも見たこともない」 と回答。 ジャパンライフの銀行印を管理していたのではないのかとの質問にも 「銀行印も実印も私が管理していた」。 インターネットでの管理 (顧客への配当金の送金など) を任せた理由については、 「過去に経理担当者が不正をしたことがあり、 一番信用できるひろみに任せていた。 インターネットの場合は、 銀行印は要らない」 などと述べた。 5年物のリース債権について元会長本人のメールアドレスから、 全国の店長や地方マネージャーなどに指示したことについては、 「自分では打てない。 打たせた覚えはある」 と回答している。 
 次回公判は、 9月 29 日9時 50 分から。 隆祥被告の初公判の日程は、 まだ決まっていない。

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