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2018/02/06

日本消費経済新聞2222号(2018年2月5日発行)

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消費者庁保身のために

被害拡大させた

 同日の衆議院予算委員会で、大西健介氏は、消費者庁取引対策課の課長補佐が顧問として天下っていたジャパンライフの問題について、「消費者を守るべき消費者庁が保身のために被害を拡大させたという、消費者庁の存在意義にかかわる大問題」と追及した。①天下りによる初動の遅れ②立入検査から処分までの遅れ③複数の大物官僚OBや大手マスコミOBの関与④広告塔として利用された大物政治家やジャーナリストらの存在⑤処分後も業務停止命令違反に対し刑事告発の有無を公表しない消費者庁の後手後手の対応-などで、被害を拡大させたと指摘。「国家賠償を求められてもおかしくない」として、再度、刑事告発をして公開することを求めたが、江崎鐵磨消費者担当相は「捜査に支障をきたすおそれがあるため答弁を控える」と、これまでの答弁を繰り返すにとどまっている。

元取引対策課課長補佐の天下り

初動遅らせ、手心加えた疑い

 消費者庁が同社に文書で行政指導をしたのは2014年9月と10月。昨年末の事実上の倒産まで3年以上かかっている。大西氏は「迅速かつ厳正な処分を行っていれば、被害がここまで拡大することはなかった」と指摘した。

ジャパンライフの顧問として天下った消費者庁取引対策課元課長補佐が、ジャパンライフを担当していたのは、2014年4月から2015年2月ころまで。2014年8月にこの課長補佐がジャパンライフに定年後の再就職を要求したことが、再就職等監視委員会で求職規制違反に認定されている。大西氏は「2014年9月と10月に行政指導にとどめたのは、初動で手心を加えた疑いがある」と指摘した。

立入検査から15カ月

1回目の処分あまりに遅い

さらに、行政処分には、調査の着手から、立入検査、処分、公表まで原則7カ月というルールがある。立ち入り検査から公表までは3カ月。にもかかわらず、この案件は2015年9月10日の立入検査から1回目の2016年12月16日の行政処分まで15カ月を要している。大西氏は「これはあまりにもかかり過ぎ、こんな悠長なことをしていたら、立入検査をしても、その後証拠隠滅が図られてしまう」と問題視。「本来行政処分すべきものを行政指導に甘くし、さらに、消費者庁は保身のために被害を拡大させたのではないか」と追及した。

 

官僚OB、マスコミOB関与

大物政治家らも広告塔

江崎消費者担当相が「元職員の再就職が行政処分の時期や内容に影響を与えた事実はないと聞いている」と答弁したのに対し、大西氏は「誰が見てもおかしい」と反論。中嶋誠元特許庁長官や永谷安賢元内閣府国民生活局長、橘優元朝日新聞政治部長らが、同社顧問に名を連ねていることも指摘し、大物政治家や著名なジャーナリストらも広告塔として使われている問題を追及した。

処分後の対応問題

刑事告発を再要請

大西氏は、行政処分後の消費者庁の対応のまずさにも言及している。ジャパンライフは、2回目の行政処分後には同社ホームページに「消費者庁の処分はずさんな調査と一方的な思い込み」と掲載し、12月22日付の山口会長名の顧客向けお詫び文に「度重なる消費者庁の的外れの業務停止命令」などと記載していたと報告。「消費者庁の処分など、聞く気がない。消費者庁はなめられている」として、「早く刑事告発していれば、ここまで被害が広がることはなかった」と述べた。過去に消費者庁は刑事告発を公表したことがある点も指摘している。

ジャパンライフ問題国会追及
2017年2月から、今回で7回目

ジャパンライフ問題は国会では、2017年2月7日、衆議院予算委員会で井坂信彦氏(当時民進)が、消費者庁元課長補佐の天下り問題を初めて追及して以降、参両院で6回取り上げられている。(衆議院消費者問題特別委3月30日大西健介氏(当時民進)、参議院消費者特4月5日矢田稚子氏(民進)、参議院財政金融委4月11日大門実紀史氏(共産)、衆院消費者特委4月18日井坂信彦氏(当時民進)、参議院消費者特委5月24日大門実紀史氏(共産))。今回の質疑は7回目になる。


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