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2021/09/18

日本消費経済新聞2341号(2021年9月15日発行)

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消費者契約法3次改正へ報告書
生活に著しい支障及ぼす契約に取消権
判断力著しい低下、事業者の認知要件とせず
 消費者契約法の3次改正に向け9月 10 日、 消費者庁の消費者契約法検討会の報告書が公表された。 2018 年改正時に国会の付帯決議で 2020 年6月までの創設が求められていた 「合理的に判断することができない事情を不当に利用した場合の取消権」 は、 「判断力の著しく低下した消費者が、 自らの生活に著しい支障を及ぼすような契約をした場合の取消権」 が提案された。 判断力が著しく低下したことへの事業者の認知要件は外れたものの、 生活に著しい支障を及ぼすことへの認知要件は必要とし、 悪意・重過失がある場合に限定した。 2014 年 10 月から検討を開始し、 2016 年、 2018 年の2度の改正を経て残された課題という困難さはあったが、 その内容はあまりに限定されている。 心理状態に着目した規定では、 一般的・平均的な消費者であれば契約をしないという判断を妨げられる状況を作り出し、 消費者の意思決定が歪められた場合の取消権を設けるとしているが、 具体的な条文がどう規定されるかは不明確だ。 成年年齢の引き下げは、 2022 年4月。 18 歳、 19 歳で高額な借金を背負わせないための取消権創設は急務。 ここからが正念場になる。(相川優子)

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