日本消費経済新聞は、生活者優先時代を実現するため、消費者行政、消費者問題、企業の顧客対応の情報を全国に発信する専門紙です
 

2020/06/29

日本消費経済新聞2301号(2020年6月25日発行)

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判断力不足つけ込み型取消権 方向性合意
厳しい3要件、超高齢社会に対応できるのか
 2016 年、 2018 年の消費者契約法改正で残された課題として国会から2年以内の創設を求められた 「判断力不足につけ込んだ場合の契約取消権」 は、 非常に厳しい要件に限定される方向だ。 6月 17 日、 「消費者の判断力が著しく低下している」 「その契約が消費者の生活に著しい支障を及ぼす」 ―の2つの要件を事業者が知りながら勧誘した場合に契約を取り消すことができる案が、 消費者庁の検討会で提示され、 方向性は合意された。 消費者側委員は2つの要件だけでもあまりに救済できる範囲が狭すぎると主張してきたが、 事業者側委員は悪質な行為を客観的に判断できる要件、 少なくとも事業者が知っていたことを要件にすることを求め、 「知りながら」 の要件が追加された。 「これでは国会の要請に答えていない」 「高齢者の救済は進まない」 という厳しい意見が消費者側委員から出ている。 「知りながら」 の要件については、 有識者委員からも 「事業者は知らなかったと否定するはずで、 事業者の主観要件を消費者側が立証するのは困難」 「知っていてもおかしくない場合も責任を認め、 重過失を入れてはどうか」 「知り得たはずだというニュアンスを盛り込めないか」 などの指摘が出ている。(相川優子)

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