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2018/04/07

日本消費経済新聞2228号(2018年4月5日発行)

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ジャパンライフ問題

被害届、受理しなかったのか

希望の党、大西健介氏が追及

 4月3日の衆議院消費者問題特別委員会で、 希望の党の大西健介氏は、 ジャパンライフの被害者が警察に被害届を出しに行ったにもかかわらず、 受理してもらえなかったと訴えた問題を追及した。 「事実としたらゆゆしきこと」 と調査をして報告することを求めた。 これに対し、 警察庁の小田部耕治長官官房審議官は、 「個別具体案件は回答できない」 と答弁。 一般論として 「刑事事件として取り上げるべきものがあれば、 法と証拠に基づき適切に対処していく所存」 と回答するにとどめた。

 大西氏は 「被害者が警察に駆け込んで、 被害届を出せば受理してもらえると思ったら、 門前払いされるようなことが本当だったら、 大変なこと」 と述べ、 確認して対処することを強く求めた。

 

「個別案件回答できない」警察庁

詐欺罪問えない「社会正義に反する」

 さらに、 消費者被害額が 99 億円のてるみくらぶの社長が詐欺罪で逮捕され、 昨年3月末時点の負債総額が 2405 億円というジャパンライフの山口社長親子が詐欺罪に問われないというのは 「社会正義に反する」 と訴えた。

 東北地方の被害者約 20 人が、 約 2000 筆の署名を添えて、 国家賠償を求める請願を提出することを希望していると報告し、 国の責任をどう考えているか大臣の見解をただした。

 これに対し、 福井照消費者担当相は、 「消費者庁は消費者被害の拡大防止に最大限の対応を行ったものと考えている」 とこれまで通りの答弁を繰り返した。 大西氏は、 「4回も行政処分しても、 ジャパンライフはあざ笑うように商法まで変えてすり抜け、 結局1年間も止めることができなかった。 ジャパンライフの前に全く無力だった」 と指摘。 「国家賠償のハードルは高いが、 提起されたら正面から受け止めざるを得ない」 と述べた。

 

消費者庁に破産申し立て権を

「施行状況踏まえ検討」福井消費者相

 結局、 全国ジャパンライフ被害弁護団連絡会が被害者による破産申し立てを行い、 東京地裁による破産手続き開始決定が行われたことで、 被害の拡大が止まった。 今回は予納金も 1000 万円と比較的低額に抑えられ、 異例のスピードで債権者破産申し立てが行われたが、 予納金の準備など被害者による破産申し立て自体は、 ハードルが高い。 消費者庁自らが破産申し立てできる 「破産申し立て権付与」 の検討を求めた。

 これに対し、 福井消費者担当相は 「消費者裁判手続特例法では、 特定適格消費者団体が仮差し押さえを行うことが想定されている。 施行状況も踏まえて検討していきたい」 と答弁している。

 

刑事告発せず、被害拡大させた

共産党の大門実紀史氏が追及

 3月 22 日の参議院消費者問題特別委員会では、 共産党の大門実紀史氏は、 刑事告発を行なわず、 被害の拡大を止められかった消費者庁の責任問題を追及した。 消費者庁が 「刑事告発の有無について答弁は控える」 との回答をいまだに繰り返したことに対し、 大門氏は 「やるべきことを提案したにもかかわらず、 この期に及んでまだそんな答弁を繰り返すのか」 と激怒。 「このままいくと、 消費者庁相手の裁判が起こる」 と消費者庁の対応を厳しく批判した。 「今、 消費者庁が自ら行動すべきことはないのか」 とただした。

 

「やるべきこと提案した」

「刑事告発の有無答弁しない」消費者庁

 大門氏は、 何度業務停止命令を出しても、 被害が拡大し続けている中で被害を止めるために、 再三、 「刑事告発をすべき」 と求めてきた経緯がある。

 同日、 大門氏は 「繰り返し刑事告発を求めたにもかかわらず、 それをやらなかったことで、 ここまで被害を広げてきた。 消費者庁は責任を問われなければならない」 と、 消費者庁の責任を追及した。

 消費者庁の川口康裕次長は、 「新たな契約をさせない、 既契約者に早く解約してもらうために、 行政処分と、 既契約者に債務超過であることの周知に取り組んできた。 銀行取引停止処分後も、 不正確な説明をしないよう指導してきた」 と従来通りの説明に終始。

 刑事告発についても、 過去に刑事告発を公表した事実があるにもかかわらず、 いまだに 「捜査に支障があることから刑事告発の有無等については答弁を控える」 との回答を繰り返した。

 

営業止めたのは弁護団

「消費者庁相手の裁判起こる」

 大門氏は 「アリバイ作りを聞いているわけではない。 やることをやりましたと言っても、 実際には被害を止められなかった。 弁護団の活動で営業が止まった」 と反論。 「消費者庁ができることは、 情報提供しかしないのか。 このままいくと、 消費者庁相手の裁判が起こる」 と問題視した。

 川口次長は「消費生活センターに相談することを呼びかけている。どのようなアドバイスができるか検討しながら、消費生活センターをサポートしていく」と答弁。大門氏は、「センターをサポートするというような問題ではない。消費者庁が自ら行動を起こさなければ、次の責任が問われる」と指摘した。


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