日本消費経済新聞は、生活者優先時代を実現するため、消費者行政、消費者問題、企業の顧客対応の情報を全国に発信する専門紙です
 

2018/02/17

日本消費経済新聞2223号(2018年2月15日発行)

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ジャパンライフ破産申立人は22人
「全国の被害者の代表」
 事実上倒産状態にあったジャパンライフ (東京都千代田区、 山口隆祥会長) への、 被害者による破産申し立てが2月9日、 東京地裁に行われた。 申立人は被害が明確な 22 人に絞られた。 「破産手続き開始決定を早急に実現するため、 全国の被害者の代表としてお願いした」 と、 全国ジャパンライフ被害弁護団連絡会の石戸谷豊代表。 秋田県 12 人、 愛知県6人、 福井県3人、 山形県1人。 契約額は、 193 万円から1億 400 万円。 被害総額は4億 5157 万円に上る。(相川優子)

東京地裁への予納金1000万円
各地の弁護士研究会から借用
 東京地裁が決定した破産申し立てのための予納金の額は 1000 万円。 他の事例に比べ低廉で、 配慮がうかがえる。 「被害者は老後の資産のすべてをつぎ込み、 手元にお金がない方々ばかり。 負担をお願いするのは、 到底、 無理だった」 と、 大迫恵美子事務局長。 予納金は、 消費者問題に取り組む各地の弁護士の研究会などが、 仮差し押さえや予納金のために任意で準備している基金等を借りた。 
 申立人は、 100 万円から 600 円の磁気治療器を購入して、 レンタルすれば、 購入価格の年6%が支払われるとする短期レンタルオーナーの契約者。 1年ごとの契約で、 パンフレットには、 元本が保証され、 いつでも解約できるとされていたが、 解約を申し出ても返金されていない。

契約額異例に高額、特殊事件
「自転車操業に陥る構造」
 石戸谷代表は、 「元本を保証してお金を集めるということはありえない。 必ず元本以上が戻るというものは、 自転車操業に陥る構造になっている。 取引全体が成り立たないスキーム」 と見解を述べた。 「豊田商事や安愚楽牧場などに比べ、 1人当たりの被害額が異例に高額。 特殊な消費者事件」 と、 この問題の特殊性を強調した。 
 破産手続き開始決定が行われ、 破産手続きが始まると、 破産者の財産は、 破産管財人が管理することになる。 
 債権者が個別に回収することはできず、 破産管財人が財産を金銭に換えて、 配当として、 全債権者に弁済される。 配当される金額は, 破産債権の額 (金額) を元に、 配当される優先順位によって決まる。 
 被害者らの債権 (被害額) は、 取引をしていた人の売り掛け金などと同じく、 一般の破産債権として、 管財人の報酬や予納金などの財団債権や、 税金、 従業員らの未払い賃金の配当がされた後、 それらの残りから配当されることになる。

「少しでも多く配当できるよう尽力」
被害額、各地の弁護団に届け出を

 石戸谷代表は、 「今回のケースは不動産もあり、 別会社の口座にお金があるという情報がある。 すでに売却したものや、 他に流れたものも集約してくる。 すべての債権の内容を洗い出し、 その後、 配当の検討に入る」 と、 今後の手続きについて説明する。 「被害者は高齢者で老後の資産がないという切実な声が大きい。 前途を悲観している人もいるが、 我々は破産管財人とともに、 少しでも多く被害額を手元に返すよう一生懸命やる」 と語った。 
 各地の弁護団の中には、 破産申し立てとは別に、 山口会長個人や同社幹部個人らを相手取り、 損害賠償請求訴訟の準備を進めているところもある。 
 被害者の中には、 マルチ商法で知人や友人を誘ってしまい加害者になってしまった人もいる。 「勧誘をしてしまったからといって、 被害者ではないとは考えていない。 不法行為の違法性の度合いで判断される。 依頼を受けられるかどうかは、 各地の弁護団で判断いただくことになる」 と大迫事務局長は話している。 
 破産手続き開始決定がされた場合、 債権 (被害額) については、 破産管財人にすべての債権を届ける必要がある。 届けなければ、 債権はなかったことにされてしまう。 被害にあった人は、 各地の弁護団や相談窓口になっている弁護士に、 債権 (被害額) があることを届け出てほしい。

ジャパンライフ支店37都道府県
39都道府県に弁護団や相談窓口
 全国ジャパンライフ被害弁護団連絡会は、 ジャパンライフの営業店舗約80 カ所がある 37 都道府県に加え、 店舗がない滋賀、 沖縄を加えた 39 都道府県をカバーしている。 1月 19 日を中心に各地で 110 番を実施。 1月末までに 821 件の相談が寄せられている。 
 弁護団は、 札幌、 秋田、 岩手、 仙台、 千葉、 東京、 神奈川、 長野、 富山、 金沢、 福井、 中部、 兵庫、 岡山、 広島、 福岡で立ち上がっている (2月 14 日時点)。 
 弁護団や相談窓口になっている弁護士の連絡先は、 ジャパンライフ被害対策中部弁護団のホームページ 「各地の相談窓口」 から。 消費者ホットライン 「188」 で問い合わせることもできる。 同社や関連会社から契約を求められた場合も、 相談を。

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