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2020/03/18

日本消費経済新聞2292号(2020年3月15日発行)

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公益通報者保護法改正案、国会へ
不利益取り扱いへの行政措置見送り
 公益通報者保護法改正案が3月6日、 閣議決定され国会に提出された。 施行から 14 年を経てようやく出た改正案には、 内閣府消費者委員会が答申した通報者に不利益な取り扱いを行った事業者への勧告や公表、 消費者団体などが求め続けた刑事罰は盛り込まれていない。 通報を受け、 調査をし、 必要な措置を取る 「公益通報対応業務従事者」 を定めること (兼務でも可) を事業者に義務付け、 刑事罰付きの守秘義務を課すのが目玉だが、 罰則は 30 万円以下の罰金にとどまり、 「公益通報対応業務従事者」 を定めた場合のみが対象だ。 内部通報体制の整備や取るべき措置も義務付け、 勧告、 従わない場合の公表を盛り込んではいるが、 公益通法対応業務従事者の決定を含むいずれの義務付けも従業員が 301 人以上の事業者が対象で、 全事業者の0.4%に過ぎない。 義務付けられる通報体制の具体的な内容や取るべき措置は、 法案成立後、 指針で示される。 事業者自らが不正を是正しやすくする内部通報体制や行政通報をしやすくするための改正に主眼が置かれ、 報道機関等への外部通報要件も一部緩和されてはいるが、 依然として外部への通報要件はあまりにハードルが高い。 不利益取り扱いが通報によるものかどうか通報者に立証が困難な問題や、 内部告発のために資料を持ち出した場合の免責なども手付かずのままだ。(相川優子)

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