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2020/01/08

日本消費経済新聞2020年1月1日号 悪質リフォーム業者の顧問に警察OB

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悪質リフォーム業者顧問に
元消費者庁取引対策課警察OB
 2019 年 12 月 18 日、 消費者庁が特定商取引法で1年間の業務停止命令を出した住宅リフォーム業者に、 消費者庁取引対策課で行政処分を担当していた警察 OB がコンプライアンス担当顧問に就任していたことが分かった。 警視庁 OB 3人もコンプライアンス担当顧問として勤務し、 同社ホームページや関連会社パンフレットに元消費者庁、 元警視庁などと掲載されている。 同社への立入検査は 2019 年1月と見られ、 行政処分までに時間がかかり過ぎている。 消費者庁取引対策課は 「国民の信頼を損ないかねないようなことは、 ゆめゆめ気をつけねばならない」 と他人事のような釈明をしたが、 この姿勢こそが不祥事を繰り返す要因になっているのではないのか。 ジャパンライフへの消費者庁元取引対策課長補佐の天下り問題は、 事前に人事担当者が気付いて改善することができた、 違反を消費者庁自らの調査で認定することができたにもかかわらず、 改善も違反認定も行われなかったことが内閣府再就職等監視委員会の報告書に記載されている。 にもかかわらず、 だれも責任を取らず、 何ら検証や総括も行われていない。 今後の対応策も示されないままだ。(相川優子)

ジャパンライフ天下り問題
検証されず、対応策示されないまま
さくらメンテナンス工房
業務停止命令1年
 同日、 1年間の業務停止命令を受けたのは、 「さくらメンテナンス工房」 (本店・大阪市)。 
 消費者庁は、 部品交換のみで直る水漏れしかないにもかかわらず、 浴室の全面改修が必要であるかのようにうそを告げた (不実告知) ▽正当な理由がないのに、 通常必要とされる回数や分量を著しく超えていることを知りながら契約させた (過量販売) ―違反を認定している。 住宅リフォームでの過量販売の認定は今回が初めて。 
 同社の大城悟志社長と深津将臣事業部長の2人に、 1年間の業務禁止命令も出している。

警視庁OB3人も顧問
指示、長官への報告求めず
 指示処分では、 「違反行為の再発防止策、 社内のコンプライアンス体制を構築し、 役員や従業員に業務再開までに周知徹底する」 ことを求めている。 「消費者庁長官あてに文書で報告する」 ことを求めるケースが多いが、 今回は再発防止策やコンプライアンス体制構築の内容について消費者庁長官への報告は求めていない。 消費者庁元警察 OB 、 警視庁 OB 3人がコンプライアンス担当顧問をしていることが影響していないのか。 疑問が残る。 
 同社の 2018 年5月期の売上高は約 29 億 6900 万円。 相談件数は 2017 年度 106 件、 2018 年度 157 件、 2019 年度 13 件 (2019 年 11 月 11 日まで) と3年分しか公表していない。 相談者は 60 歳以上が7割を超え、 1年以内に床下、 屋根裏、 外構など 5000 万円を超える契約をさせられているケースもあった。 
 国民生活センターによると、 相談件数は 2015 年 53 件、 2016 年 95 件、 2017 年 123 件、 2018 年 177 件、 2019 年 27 件 (2019 年 12 月 18 日まで)。 警視庁や消費者庁の元職員がコンプライアンス担当顧問に就任したのは 2017 年ころと見られ、 相談件数は増えている。 1年以上早く立入検査が行われてもおかしくない相談件数がある。

立入検査から処分まで11カ月
関連会社メノガイヤにも立入検査
 さくらメンテナンス工房への消費者庁の立入検査が行われたのは 2019 年1月ごろ。 同時期に関連会社メノガイヤ (本店、 神戸市) の立入検査も行われたと見られる。 
 4人のコンプライアンス担当顧問は、 メノガイヤも担当している。 メノガイヤは、 同様に住宅リフォームを行っている会社で、 2007 年 12 月に、 大阪府から販売目的隠匿、 不実告知、 迷惑勧誘で業務改善指示処分を受けている。 
特定商取引法の行政処分には、 消費者庁内部規定の7カ月ルールがあるとされ、 立入検査から公表までは3カ月。 さくらメンテナンス工房は、 立入検査から点検商法等の違反認定に 11 カ月を要したのは、 あまりに時間がかかり過ぎている。 
 また、 メノガイヤについては、 立入検査から1年近くがたつがいまだに行政処分が行われていない。 2社の行政処分に影響が出ていないのか、 検証が求められる。 
 さくらメンテナンス工房は、 今回の行政処分について、 「処分内容と対応について弁護士と協議中としかコメントできない」 と話している。 

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