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2021/10/08

日本消費経済新聞2343号(2021年10月5日発行)

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ジャパンライフ元社長3回目公判
被害者の証言あっても
「リース債権説明していない」
 磁気治療器の販売預託商法で甚大な消費者被害を発生させた 「ジャパンライフ」 巨額詐欺事件で、 出資法違反の罪に問われた元社長兼財務部長、 山口ひろみ被告 (49) の3回目の公判が9月 29 日、 東京地裁 (浅香竜太裁判長) で行われた。 検察官が被害者の供述調書から、 「リース債権についてスライドを使って説明していた」 「銀行に預けるより資産が増えてお得」 と言われたという複数の被害者の証言を報告し、 「被害者がうそをついているというのか」 と質問したのに対し、 ひろみ被告は 「うそをついているとは言っていない。 私は説明していない」 と、 最期まで否認し続けた。

証拠のメール「記憶にない」
「契約の説明 加盟店にバトンタッチ」
 同社が2度目の不渡りを出して実質的に破綻したのは 2017 年 12 月。 破綻間もない 2017 年 11 月以降に、 リース債権譲渡契約の名目で、 元本保証と配当金の支払いを約束して、 23 人から1億 1428 万円を集めた出資法違反の罪に問われている。 
 同日は被告人質問が行われた。 弁護人の質問に、 ひろみ被告は、 一貫して 「リース債権譲渡契約の内容を知らない」 「催事でリース債権の説明はしていない」 「セールストークはしていない」 と主張した。 
 検察官は、 11 月 11 日にひろみ被告が、 父親で元会長の隆祥被告 (79) 宛てに送ったメールを読み上げた。 「5年物のリース債権の場合 70 万円で、 100 万円の額面のリース債権を購入。 債権収入は 5000 円×60 回で 30 万円。 5年間終わったときに 70 万円が償還されるということでよいのでしょうか」 「その通りです。 残価はそのままお返しします。 以上会長」 -というやり取りが証拠として提出されている。 破綻間際に大きな割引率で、 リース債権が販売された。 
 検察官が、 「このメールを送った記憶はあるか」 と質問したのに対し、 ひろみ被告は 「記憶にないです」 と大きな声で答えた。 
 検察官は、 被害者の供述調書から、 催事で 「リース債権についてスライドを使って説明していた」、 個別面談で 「リース債権の説明をされ、 銀行に預けるより資産が増えてお得と言われた」 などの複数の証言を引用して問いただしたが、 「説明していない」 「言っていない」 と否定し続けた。 
 催事で説明をするようになったのは 2015 年ころからで、 商品や体験談、 健康の話をし、 契約の場面になると加盟店にバトンタッチしていたなどと説明した。 
 裁判官から 「多くの方々に大きな損害を与えてしまっていることをどう思っているか」 と問われ、 「破産のときからずっと毎日考えていて、 言葉として表せる状態ではない」 と答えた。 「お詫びの思いはあるのか」 と再び問われ、 「それ以上のことがあるので、 謝罪の言葉をいうだけでは済まないと思っている」 と述べた。 
 弁護人から 「言葉にしなければ通じない」 と促され、 「被害者の方には本当に申し訳なかったと毎日思っている」 と謝罪した。 
 次回 11 月 15 日の公判は、 論告弁論が行われ結審する。(相川優子)

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