日本消費経済新聞は、生活者優先時代を実現するため、消費者行政、消費者問題、企業の顧客対応の情報を全国に発信する専門紙です
 
日本消費経済新聞トップニュース
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2021/10/08

日本消費経済新聞2343号(2021年10月5日発行)

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消費者裁判手続特例法改正へ報告書
画一的に算定できる慰謝料を対象に
通知・公告 事業者も一定額負担
 消費者裁判手続特例法を見直してきた消費者庁の検討会は9月 28 日、 改正へ向けた報告書をまとめた。 大学の不正入試問題では受験料等しか共通義務確認訴訟の対象にできなかったことから、 画一的に算定される慰謝料も対象にすることを提言している。 ただし、 個人情報の漏えい事案は切り分け、 意図的な目的外利用に限定した。 拡大損害、 逸失利益、 人的損害は将来的な検討課題とした。 対象消費者に2段階目の訴訟参加を呼びかける通知・公告費用の一部を事業者が負担する案が提起されているが、 算定基準が策定できるかどうかが鍵になりそうだ。 国会が法律の修正や付帯決議で検討を求めた特定適格消費者団体への財政支援策は見当たらない。 情報を一元化し、 寄付を効率的に集める役割などを担う指定法人制度の導入が提言されているが、 どう実現していくのか、 特定適格消費者団体のコスト負担の補填につながるのかが問われる。 特定適格消費者団体による破産手続開始の申し立て権や、 景品表示法の行政処分で消費者庁が作成した書類の提供、 事業者の財産開示手続なども、 将来的な検討課題とされた。 来年通常国会への改正法案提出を目指す。(相川優子)

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2021/09/28

日本消費経済新聞2342号(2021年9月25日発行)

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集団的被害回復訴訟で判決
順天堂大学に受験料返還義務
旅費、宿泊費は退ける
 順天堂大学医学部の不正入試を巡り、 特定適格消費者団体 「消費者機構日本」 が被害受験生に代わって受験料等の返還義務の確認を求めた被害回復訴訟で、 東京地裁 (和波宏典裁判長) は9月 17 日、 返還義務を認める判決を出した。 「差別的な合否判定基準は、 性別や社会的身分による差別を禁じている憲法 14 条1項、 公正かつ妥当な方法で入学者を選抜するとした大学設置基準2条の2の趣旨に反する」 と判断した。 ただし、 旅費と宿泊費については、 2段階目の簡易確定手続で書類審査のみで適切かつ迅速に判断することが困難で、 「支配性」 を欠くとして、 訴えを退けた。 3月に東京地裁が東京医科大学不正入試で出した判決と、 ほぼ同様の内容になった。 消費者機構日本は、 交通費や宿泊費の返金を求めるには個別で訴訟するしかなく、 支配性の要件を過度に限定し、 制度の発展を妨げると懸念を示している。 順天堂大が控訴せず判決が確定した場合、 2017 年度、 2018 年度に受験した女性、 浪人生延べ 4800 人 (女性、 浪人生の重複数が現時点では明らかにされていない) が救済の対象になると見られる。(相川優子)

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2021/09/18

日本消費経済新聞2341号(2021年9月15日発行)

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消費者契約法3次改正へ報告書
生活に著しい支障及ぼす契約に取消権
判断力著しい低下、事業者の認知要件とせず
 消費者契約法の3次改正に向け9月 10 日、 消費者庁の消費者契約法検討会の報告書が公表された。 2018 年改正時に国会の付帯決議で 2020 年6月までの創設が求められていた 「合理的に判断することができない事情を不当に利用した場合の取消権」 は、 「判断力の著しく低下した消費者が、 自らの生活に著しい支障を及ぼすような契約をした場合の取消権」 が提案された。 判断力が著しく低下したことへの事業者の認知要件は外れたものの、 生活に著しい支障を及ぼすことへの認知要件は必要とし、 悪意・重過失がある場合に限定した。 2014 年 10 月から検討を開始し、 2016 年、 2018 年の2度の改正を経て残された課題という困難さはあったが、 その内容はあまりに限定されている。 心理状態に着目した規定では、 一般的・平均的な消費者であれば契約をしないという判断を妨げられる状況を作り出し、 消費者の意思決定が歪められた場合の取消権を設けるとしているが、 具体的な条文がどう規定されるかは不明確だ。 成年年齢の引き下げは、 2022 年4月。 18 歳、 19 歳で高額な借金を背負わせないための取消権創設は急務。 ここからが正念場になる。(相川優子)

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2021/09/08

日本消費経済新聞2340号(2021年9月5日発行)

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消費者庁2022年度予算概算要求
13.5%増の134.7億円を要求
地方支援する交付金28.5億円
 消費者庁は8月 30 日、 2022 年度予算概算要求額を公表した。 一般会計は、 134.7 億円と前年度 (118.7 億円) の 13.5%増を要求する。 地方消費者行政を支援するための 「地方消費者行政強化交付金」 は、 28.5 億円だが、 相談員人件費や相談体制の基盤整備に 10 分の 10 活用できる推進事業費は 17 億円 (前年度 18 億円) と減額要求されている。 新型コロナ禍で地方財政はさらに厳しく、 地方消費者行政の現場では、 推進事業費の減額や活用期限後への危機感がますます強くなっている。 消費者庁では、 来年度の取引デジプラ新法、 改正特定商取引法・預託法の施行に向け、 取引デジタル化対応担当参事官、 取引デジタルプラットフォーム消費者権利保護室長、 預託等取引対策室長の配置を要求している。(相川優子)

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2021/08/27

日本消費経済新聞2339号(2021年8月25日発行)

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改正法施行へ事業者内部の公益通報体制で指針
不利益な取り扱いに「懲戒処分その他適切な措置」
「適切な」「必要な」多く、指針なお不明確
 2020 年6月 12 日に公布され、 2年以内に施行される改正公益通報者保護法で、 常時使用する労働者が 301 人以上の事業者 (国や自治体も含む) に義務付けられる内部通報体制や取るべき措置を示す指針が8月 20 日、 公表された。 「公益通報を理由に解雇や不利益な取り扱いが行われた場合」 や 「必用最低限の範囲を超えた範囲外共有、 通報者の探索を行った場合」 には、 「懲戒処分その他適切な措置をとる」 「適切な救済・回復措置をとる」 ことを盛り込まれたが、 どのような場合にどのような懲戒処分とするか、 何が適切な措置かは事業者にゆだねられ不明確だ。 指針案の意見募集には、 42 件 (うち団体 15 件) の意見が寄せられ、 「人事評価が低くても、 不利益な取り扱いといえるか証明が困難な場合が多い。 基準や具体例で明確化を」 「退職者は、 何が不利益な取り扱いに当たるのか」 「範囲外共有の適切な処置は損害賠償でいいのか」 など、 ほとんどが明確化を求めていた。 消費者庁は秋に指針の解説を示す。(相川優子)

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